ターンアウトで「もっと開いて」と言われるたびに、ぐっと力を入れる。でも体はぐらぐらして、なぜか別のところが固まってしまう。レッスンに何年通っても、この感覚が変わらない。
そんな状態になっていませんか。
子どもの頃からバレエを続けている人のように、すっと自然に股関節が開いている姿を見ると、「自分の骨格の問題なのかもしれない」と感じてしまうこともありますよね。
大人のターンアウト、子どもと何が違うの?

子どもの頃からバレエを習っている方と、大人になってから始めた方では、それまでに身についた体の使い方が異なります。
成長期から股関節まわりを動かしてきた人に対して、大人から始める方には、デスクワークや日常生活で身についた姿勢や動きの癖があります。そのため、同じようにターンアウトしようとしても、使いやすい筋肉や力の入り方が異なることがあります。
大人になってから始めると、「できなければもっと力を入れればいい」と考え、力で動きを作ろうとすることがあります。ターンアウトしようとするたびに、股関節のまわりへぐっと力を入れてしまう。この力みが、かえって動きを妨げている場合があります。
「骨格の問題」だと思い込んでいませんか?
ターンアウトができないと感じたとき、「自分の骨格が向いていないのかも」と結論づけてしまいがちです。確かに、股関節の形には個人差があります。
ただ、骨格の問題ではなく、「力みによって可動域が狭まっている」という状態になっている場合もあります。
股関節のまわりには、股関節を外側に回す動き(外旋)に関わる筋肉が複数あります。股関節まわりに余分な力が入っていなければ、骨格が許す範囲で動かしやすくなります。反対に、強く力んだ状態では、もともと持っている可動域を使いにくくなります。
無理に開こうとすることで余計な力みが生まれ、それがさらにターンアウトを難しくする。そうした悪循環になることもあります。ストレッチを重ねても変わりにくいときは、柔軟性だけでなく、ターンアウトするときの力の入り方も確認してみてください。
付け根をゆるめたら、股関節の動き方が変わってきた
大人になってからバレエを始め、ストレッチや開脚の練習を続けても、ターンアウトが変わらないという方がいます。
柔軟性を高める練習を重ねていても、レッスン中に「もっと開いて」と言われるたびに股関節まわりへ力を入れてしまうと、体がぶれやすくなります。
そこで、開こうとする力みをいったん手放して、股関節の付け根からじんわりゆるめるという体の使い方を意識してみたそうです。すると、以前より股関節が動きやすくなったと感じたそうです。
もちろん、力みを抜くだけでターンアウトが完成するわけではありません。ただ、「開こうとして力む」よりも「ゆるめてから動く」という順番にしたことで、体の状態が少しずつ変わってきたということです。
股関節だけをゆるめようとするのではなく、踊る前に体の軸を作っておく方法もあります。軸があると、股関節まわりの筋肉だけで姿勢を支える必要が減り、現在持っている可動域をターンアウトに使いやすくなります。
軸ができたときの変化については、バレエで体の軸ができると、踊りはこう変わるで詳しく説明しています。
ターンアウトにまつわる体の使い方をもっと詳しく知りたい方は、バレエのターンアウトができないの記事で考え方を整理しています。
ターンアウトした状態で軸足に乗る感覚は、ピルエットにもつながります。回転に入ると軸足へ乗りきれない方は、ピルエットが回れない大人へもあわせてご覧ください。
上半身の力みが気になる方は、バレエで肩が上がる原因と、肩の力を抜くためのチェックポイントもあわせてご覧ください。
力みを抜く体の使い方を、一度体験してみませんか?
ターンアウトをはじめ、バレエの動きは、力を入れて形を作ろうとするより、余計な力みを抜いてから動いたほうが行いやすくなることがあります。
ただし、力みが抜けた状態は、文章を読むだけではつかみにくいものです。実際に体を動かしてみると、力んでいたときとの違いを確認しやすくなります。

