大人バレエは見苦しい?気にしなくていいことと、気をつけたいこと

大人バレエで「見苦しい」と感じる不安の正体|動きが自然になる体の使い方 大人バレエ入門

大人バレエを始めようとすると、「見苦しいと思われないかな」という不安が浮かび、体験レッスンの予約ボタンの前で止まってしまうことがあります。

ネットで「おばさんが…」なんて言葉を見かけると、なおさらです。

鏡に映るレオタード姿、まわりの人の視線、うまく動けない自分。想像しただけで、胸がキュッとなります。

年齢や体型、最初から上手に動けないことを、必要以上に気にしなくて大丈夫です。一方で、教室で周囲が気になるのは、体型や技術よりもレッスン中のふるまいです。

「大人バレエは見苦しい」って、誰が見てそう思うの?

見苦しいって、いったい誰に思われるんだろう。いちばん気になるのは、同じクラスの人の目ですよね。

教室の中はどうでしょう。大人の初心者は、自分の動きを追うだけで手一杯になりがちです。足はどこ、手はどこ、次は何だっけ。頭の中で順番を探しているうちに、先生の声はもう次に進んでいます。

そんな状態では、人の体型をじっくり見る余裕はなかなか残りません。みんな、自分のことで精いっぱいなんです。

外からレッスンが見えるガラス張りのスタジオもあります。気になるなら見学のときに確かめておくと安心です。

それなのに「見苦しい」「みっともない」と思われている気がするのは、なぜでしょう。

ネットの言葉は、教室にいない誰かの声です。そこに自分の心配が重なって、実際より大きく聞こえてしまいます。上手な人の動画ばかりが流れてくると、その気持ちはさらに強くなります。

ズーンと落ち込む前に、これは教室の誰かの声か、ネットの声か、自分の心配か。いったん分けて考えてみてください。

年齢も体型も体の硬さも、気にしなくていいの?

「いい年して」「おばさんが何を」って思われない?

この年で習い始めて、笑われたらどうしよう。

年齢の決まりは教室によりますが、40代・50代から始める人もいます。大人向けの初心者クラスには、大人になってから始めた人や、しばらくぶりに再開した人もいます。

レオタード、全員が着ているわけじゃないんです

体のラインが出るのが恥ずかしい。最初は、Tシャツとレギンスで体験できる教室もあります。

先生がラインを見たいのは、細いかどうかを見るためではありません。ひざとつま先が同じ方向を向いているか、肩が上がっていないか。そういう「位置」を見るためです。

位置を伝えるために、先生が軽く手を添えて教えてくれることもあります。苦手なら、先に伝えられます。

先生がバーの前に立つ生徒の肩に手を添えて、肩を下げる位置を教えている

体型を採点しているのではなく、体のどこがどこにあるかを見ている。そう知るだけで、少し気が楽になりませんか。

体が硬くても、開脚できなくても始められます

「体が硬いから、迷惑をかけそう」。でも、硬いまま始める人はたくさんいます。

無理に開こうとせず、今できる範囲で動くことが大切です。力で押して広げようとするより、無理のない範囲で練習を続けやすくなります。

つま先を外に向ける立ち方も、ひざをひねって無理に真横まで開かなくて構いません。開ける範囲で、ひざとつま先の向きをそろえるほうが大切です。

下手で浮かない?最初は止まってしまって普通です

フランス語の名前が分からない。順番が覚えられない。気がつくと、自分だけ止まっている。初日は、よくあることです。頭が真っ白になる日もあります。

先生はたいてい、動きを見せながら名前を言います。名前は、あとからついてきます。初心者向けのクラスは、初めての人が参加することを想定しています。分からないときは、お手本を見ながら動き、必要であればレッスン後に先生へ確認できます。

「ついていけるかな」という不安は、ついていけなくて当たり前、と決めてしまうと軽くなります。

周りがみんな上手に見えたら、自分が下手なのではなく、クラスが合っていないだけのことも。教室に、別のクラスがないか聞いてみましょう。

トウシューズ(つま先で立つ硬い靴)に憧れていた人も多いはず。いつ履けるかは、先生と相談しながら決めていけます。

発表会に出ないと、居づらくならないかな

舞台なんて、まだ考えられない。それでも大丈夫か気になりますよね。出るかどうかを選べるか、費用や衣装がどうなるかは教室ごとに違うので、入る前に聞いておくと安心です。

初めての体験レッスン、服装は何を着ていけばいい?

何を着ていけばいいか、前の晩に迷いますよね。

体験レッスンでは、Tシャツやレギンスなどの動きやすい服、タオル、水、髪をまとめるものを用意するとよいでしょう。バレエシューズの貸し出しや、靴下で参加できるかは教室によって異なるため、予約時に確認してください。

Tシャツとレギンス姿で、タオルと水を手に体験レッスンに来た女性

最初は隠せる服でOK。慣れたら体のラインが出る服へ

最初の日は、動きやすくて、自分が落ち着ける服で十分です。

すそが長すぎたり、袖が広すぎたりすると、バーに引っかかることがあります。腕の動きも見えにくくなります。

隠せる服だと、先生からひざの向きが見えにくくなりますが、最初はそれで構いません。慣れたら、少しずつ体のラインが分かる服にしていきましょう。

下はレギンスやタイツなど、足の動きが見えるものがおすすめです。

髪が顔にかかる場合は、動いても落ちてこないようにゴムやピンでまとめます。ネックレスや指輪などのアクセサリーは、レッスン前に外しておきましょう。

続けると決めたら、レオタードを選ぶ日が来ます。きつすぎず、ゆるすぎず、体に沿うサイズを。同じサイズでも体によって着心地が変わるので、試着できるお店だと選びやすいです。

クラスは「初級」の名前より「未経験です」と伝えて選ぶ

「初級」なら合うはずと思って入ったら、経験者ばかりだった。そんなこともあります。

予約のときに「未経験です」と伝えれば、合いそうなクラスを案内してもらいやすくなります。

「みっともない」と思われたくない。教室で慌てないために、先に知っておくこと

覚えることが多そうで、不安になりますよね。教室には、言葉にされていない決まりのようなもの(暗黙のルール)があります。

教室によって違うことも多いので、「たいていこうなっている」くらいに受け取ってください。初めての人には先生が声をかけてくれますし、全部は覚えなくてもいいんです。初日は次の3つだけで十分です。

初日に押さえておくと慌てない3つ

1つ目:着いたとき

着いたら着替えて一息。荷物はコンパクトにまとめて、更衣室に長居しないようにします。

2つ目:バーのところ

バーは、壁ぞいに付いている、手を添える棒のことです。どこに立てばいいか分からなければ、先生に聞けば空いている場所を教えてくれます。止まってしまったら、前の人を見てついていけば大丈夫。分かったら、先生のお手本に戻ります。

バーに並んだ大人の女性たちが、手を軽く添えてそれぞれ自分の動きに集中している

3つ目:お手本の最中

先生がお手本を見せている間は、前を横切らず、おしゃべりも後回しに。きつい動きは途中で止めて、休んでも失礼ではありません。

慣れてから気づけば十分なこと

レッスンの途中、バーにもたれて休みたくなる瞬間があります。そんなときも、寄りかからずに手を添えるだけにします。タオルや服はバーにかけず、教室で決められた場所に置きます。

反対側に回るときは、バーに背中を向けずに回ります。

バーを離れて、部屋の真ん中で動く時間を「センター」といいます。初日にあっても、後ろの列で先生の声に合わせれば大丈夫です。慣れた人の真後ろは避けて、少しずれて立つと、お互い動きやすくなります。

グループで交代して、前後が入れ替わる教室もあります。前に出る番が来ても、順番なので気にしなくていいんです。前の列になったときは、鏡越しに先生のお手本を確認しながら動きます。

分からないことを聞くのは、失礼ではありません。ただ、レッスン中は流れを止めないように、終わってから短く聞くと、先生も答えやすいです。

大人の初心者クラスで、部屋の真ん中に出てそれぞれ自分の動きに集中している女性たち

遅れたときや早く着きすぎたときの決まりは教室ごとに違います。遅れて入ったときは、準備運動をしないまま難しい動きに加わるのは避けましょう。

教室で気をつけたいのは、体型よりレッスン中のふるまい

やっぱり、そういう目で見る人もいるのかな。体型や年齢で「ちょっと…」と思う人が、ゼロとは言い切れません。でも、そう思う人がいても、あなたのレッスンの中身は何も変わりません。

教室で気をつけたいのは、体型や上手さではなく、次のようなレッスン中のふるまいです。

  • 先生が説明している間も話し続ける
  • 頼まれていないのに、まわりの人の動きを直そうとする
  • 先生に相談せず、自己判断でトウシューズを履く
  • 教室の服装や道具の決まりを確認せずに使う
  • レッスン中の様子を、教室や一緒に写った人の了解なくSNSに載せる

こうしたふるまいは、周囲が集中しにくくなったり、安全なレッスンの妨げになったりします。大切なのは年齢や体型、上手さではなく、教室のルールを守り、周りに配慮しながら自分の練習に集中することです。

教室で好印象なのは、先生の話をよく聞き、言われたことをその場で試している人です。上手に踊れるかどうかより、落ち着いてレッスンに参加する姿勢のほうが伝わります。

肩の力がどうしても抜けないときは「バレエで『肩の力を抜いて』と言われ続ける人へ」、通い始めてから伸びていく人の共通点は「大人からバレエが上達する人の共通点」も参考にしてみてください。

鏡や動画で自分を見て、へこんだとき

鏡に映った自分を見て、ガーンとなった。動画を見返したら、頭の中の自分と全然違った。やめたほうがいいのかな、と思う夜もあります。

スタジオの鏡の前で、自分の姿を見て考えこむ大人の女性

頭の中で思い描いていた動きと、鏡や動画に映った動きが違って見えることは、多くの人が経験します。

鏡は採点表ではなく、今どうなっているかを見る道具です。動画も同じで、見るのは前の自分との違い。上手な人と比べるためのものではありません。

鏡で見るところを、今日は肩だけ、のように1つに決めると、全身を見てへこむことが減ります。鏡の中の自分や前の人ばかり見てしまう日は、先生のお手本に目を戻してみてください。

やめるかどうかは、鏡ではなく、楽しいかどうかで決めていい。そう思えると、続け方も選びやすくなります。

迷っているなら、体験レッスンで教室の雰囲気を見てみませんか

予約ボタンを押すまでが、いちばん勇気がいるかもしれません。

初日は、動けなくても失敗ではありません。見るのは自分の上手さではなく、この教室で楽しく続けられそうかどうか。それだけです。

教室を選ぶときは、大人の初心者向けのクラスがあるか、見学ができるかを見てみてください。ガラス張りかどうか、服装の自由度、先生の雰囲気も見ておきたいところです。

合わなければ、教室を変えてもいい。1回で「向いていない」と決めつけなくて大丈夫です。

体験のあとに「続けますか?」と聞かれても、その場で決めなくて構いません。「少し考えてから連絡します」で、失礼にはなりません。

予約のときは、次のことを聞いておくと、当日慌てません。

  • 未経験であること、合いそうなクラスはどれか
  • 大人クラスに年齢の決まりがあるか
  • 服装の決まり、更衣室の広さや有無、レッスン着を下に着てきてよいか
  • シューズの貸し出しや、靴下でもいいか
  • 手を添えて直されるのが苦手なとき、先に伝えてよいか
  • 見学ができるか、何分前に着けばいいか
  • 遅れたとき・早く着いたときの決まり
  • 撮影のルール

バレエ教室とは別に、立ち方や体の力みを自分で確かめる、少人数の体験会を準備しています。

経験の長さや上手さを見る会ではなく、全員の前で一人ずつ踊ることもありません。レオタードやバレエシューズは不要です。動きやすい服装で参加できます。

日程と参加費は、決まりしだい案内ページに掲載します。

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