「軸足に乗って」と言われても、どこに乗ればよいのか分からない

ピルエットで「軸足に乗って」と言われても、どこに体重を置き、どのタイミングで立ち上がればよいのか分かりにくいことがあります。
プリエをして回転に入ると、体が横へずれたり、途中で足をついたりする。そんなときは、勢いを増やす前に、準備から着地までのどこで姿勢が崩れているかを確認することが大切です。
この記事では、プレパレーション、軸脚への立ち上がり、パッセと腕、スポッティング、着地の5つに分けて確認します。
ピルエットが回れないときの5つの確認点
ピルエットで途中から足をついたり、横へ流れたりするときは、次の点を確認してみましょう。
- プレパレーションで上体や骨盤が傾いている
- 回る前に軸脚の上へ立てていない
- パッセと腕を動かすタイミングがずれている
- 顔と視線が正面へ戻っていない
- 回転が終わる前に着地しようとしている
最初からすべてを直そうとせず、一つずつ動きを分けて確認します。
1.プレパレーションの姿勢を確認する
4番ポジションから回る場合は、プリエをしたときに上体が前後や左右へ傾いていないか、膝とつま先の方向がずれていないかを確認します。
体重の配分や腕の位置は指導法によって異なるため、「前後の脚へ半分ずつ」と固定せず、レッスンで習ったプレパレーションに合わせてください。
2.回転せず、軸脚の上へ立って止まる
「軸足に乗る」とは、軸脚へ力を込めて踏ん張ることではありません。パッセのルルベに立ったとき、頭、上体、骨盤が軸脚の上にまとまっている状態を目安にします。
まずは回転せず、プレパレーションからパッセのルルベに立って止まります。上体が横へ傾く、立った瞬間に移動する、かかとがすぐ落ちる場合は、回転を加える前に立ち上がる方向を確認しましょう。
3.パッセと腕を立ち上がりに合わせる
パッセは、立ち上がったあとに作るのではなく、軸脚へ立ち上がる動きに合わせて作ります。動脚だけを急いで引き上げると骨盤が傾き、反対に動脚が遅れると回転に入る姿勢がまとまりません。
パッセの高さだけを求めず、骨盤が傾かない位置で形を保ちます。細かな足先の位置は指導法によって異なるため、先生から指定された形に合わせてください。
腕だけを先に閉じると上体が回転方向へ引っ張られ、反対に腕が遅れると回転のタイミングが合いにくくなります。
プレパレーションから立ち上がる動きに合わせて、パッセと腕を同じタイミングで指定された位置へまとめます。最初は回転せず、立ち上がる動作の中で腕と脚のタイミングを確認しましょう。
パッセの時点でぐらつく方は、バレエのパッセで軸足に乗る感覚も参考にしてください。
4.顔と視線を正面へ戻す
回転を始める前に、壁や鏡の中から目印を一つ決めます。体が回り始めても目印をできるだけ長く見続け、見続けられなくなったところで顔を素早く回し、同じ目印へ視線を戻します。
顔を振ることだけに集中するのではなく、回転後に同じ正面を捉えられているかを確認してください。
スポッティングを詳しく確認したい方は、ピルエットで目が回る原因と練習方法も参考にしてください。
5.正面を捉えてから着地する
回転の途中で床へ足を下ろそうとすると、パッセが早くほどけ、軸脚のかかとも落ちやすくなります。
回転中はパッセと腕の形を保ち、顔と視線が正面へ戻ってから着地します。回ることだけでなく、指定された位置へ下りて止まるところまでを一つの動きとして練習しましょう。
ピルエットはいきなり回らず、動きを分けて練習する
ピルエットが崩れるときは、次の順番で練習すると、どこで姿勢が変わっているか確認しやすくなります。
- プレパレーションから両脚で立ち上がる
- パッセのルルベに立って止まる
- 腕とパッセを同じタイミングでまとめる
- 4分の1回転や半回転で正面を確認する
- 1回転して着地まで止まる
回転数を増やす前に、1回転の始まりと終わりをそろえることが大切です。2回転へ進む場合は、ダブルターンで2回転目に崩れるときの確認点もあわせてご覧ください。
よくある質問
子どもより大人のほうが回れないのはなぜですか?
年齢だけで回れるかどうかが決まるわけではありません。レッスン経験、片脚で立つ力、足首の使い方、姿勢や動きの習慣などが関係します。大人から始めた場合も、動きを分けて練習することで確認しやすくなります。
何回転も回れる人と1回転では、何が違いますか?
回転数を増やすには、必要な回転速度に加えて、軸脚の上に立つ姿勢、パッセと腕、スポッティングを回転中に保つ必要があります。まずはシングルターンの終わりで形を保って止まれるかを確認しましょう。
体の使い方から確かめてみたい方へ
ピルエットが回れないときは、いきなり回転せず、まずパッセのルルベで軸脚の上に立てるかを確認します。そのあとに腕や視線を加えると、どこで姿勢が崩れているか分かりやすくなります。
ここで案内しているのは、ピルエットの技術指導やバレエレッスンではありません。イスから立ち上がる動作などを通して、片脚で立ったときに体のどこへ力が入りやすいか、立った姿勢をどのように支えているかを確かめる体験です。

